VMAJ 2022 - VIDEO OF THE YEAR – SEKAI NO OWARI 「Habit」 ディレクター 池田大インタビュー

■ディレクター池田大について

―― 映像の世界に興味を持った時期や、きっかけとなったエピソードなどありますか?

はじめてMVに興味を持ったのはgroovisionsさんが手掛けていたRIP SLYMEさんの作品です。映像集のDVDはいまも大切に持っています。

―― 初めて制作した映像作品はどのようなものですか?

SEKAI NO OWARIの「umbrella」です。2年前、Fukaseくんから監督を託されました。俳優として活動してきたので、監督として映像を撮ったのはそれが初めてでした。

―― 自分にとって影響を与えた映像、またはインスパイヤーされたディレクターなどはいますか?

マイク・ミルズ、ポール・トーマス・アンダーソン、スパイク・ジョーンズ。

―― Dir. 池田大とは、ひとことで言うとどんなディレクターでしょうか?

とことん時間をかけて楽曲と向き合います。


■SEKAI NO OWARIについて

―― SEKAI NO OWARIとの出会いを教えてください。

たまたま観に行った2011年の年末のフェスで出会いました。

―― SEKAI NO OWARIと作品づくりを進めていく中でびっくりしたことはありますか?

パフォーマンスにおける引き出しの多さとクオリティ。現場でモニターをみながらいつも感動させてもらってます。

―― 池田大さんから見たSEKAI NO OWARI、ひとことで言うとどんなバンドでしょうか?

僕から見た4人は大切な家族です。出会った日からずっと尊敬しています。


■「Habit」について

―― 楽曲の第一印象はいかがでしたか?

攻めてるなぁと。

―― 一番最初に思い浮かんだイメージはなんでしたか?

学校でハチャメチャにふざけてるイメージです。そこから制作していく過程でダンスの分量を増やしていきました。

―― 「Habit」のミュージックビデオのテーマはありましたか?

隠キャ先生の願望です。

―― ダンスを取り入れるアイデアはどこから?

Fukaseくんから「踊ってみるのどう?」と。

―― 演出で一番こだわったポイントはどんなところでしょうか?

「違和感」です。なんかちょっとヘン、みたいな要素を随所に散りばめています。

―― 個人的に一番気に入ってる場面を教えてください。

ラストカット、隠キャ先生が自分の殻を破ろうとしているところ。

―― ミュージックビデオ制作にあたりメンバーからのアイデアなどありましたか?

Fukaseくんからの「ダンス」「ふざける」というキーワードです。そこに自分がストーリーや設定などを付けていきました。

―― SNSなどで作品がバズっている状況をどう見ていますか。

バンドがダンスを扱うということでどうしてもチラついてくる「バズらせよう」「真似しやすい」というような、狙う意識を初期段階からかなり意識的に避ける方向で制作していきました。とにかく自分たちが楽しむことに没頭しようと。それが結果的にバズったということは、そういう芯の部分が伝わってくれたのかなと思っています。たくさんの人が踊ってくれているのをみるのは素直にすごく嬉しいです。


■最後に

―― ミュージックビデオ制作の醍醐味を教えてください。

アーティストから大切なバトンを受け取れることです。

―― 今後挑戦したい映像や演出などはありますか?

誰かにとっての1番になれるような映像を作っていきたいです。

―― 最後に、MTV VMAJ 2022「Video of the Year」受賞の感想をお願いします。

監督を始めてからずっと目標にしていた賞だったのですごく嬉しいです。この作品を共に作った仲間たちと受賞を祝いたいです。また新しい目標を作ってこれからもがんばっていきます。

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