VMAJ 2019 - BEST VIDEO OF THE YEAR - King Gnu「白日」 ディレクター OSRIN インタビュー

ディレクターOSRINについて

―― 簡単な自己紹介をお願いします。

OSRIN : PERIMETRON 所属映像演出のOSRINです。

―― 映像の世界に興味を持った時期や、きっかけとなったエピソードなどありますか?

OSRIN : 21歳の秋頃ですかね、友達の誕生日映像をiMovieで作り始めたのがきっかけでした。

―― 初めて制作した映像作品はどのようなものですか?

OSRIN : ホストのドキュメンタリーです。

―― 自分にとって影響を与えた映像、またはインスパイヤーされたディレクターなどはいますか?

OSRIN : 大学卒業して本格的に映像を始めた頃、何者でもなかった自分に変な焦りしかなくて、その頃にみて影響もらった映像が関根光才さんの「Here, my Life」 という映像でした。この先自分とどう向き合うか、何を作るべきか考えましたね。

―― Dir.OSRINとは、ひとことで言うとどんなディレクターでしょうか?

OSRIN : あんま考えたことないですが、水っぽいっす。

King Gnu、PERIMETRONについて

―― King GnuやPERIMETRONのメンバーとの出会いを教えてください。

OSRIN : 当時イベントのプロデュースをしてたうちのプロデューサーのシュウ(PERIMETRON 佐々木集)にイベント撮影してくれと依頼があってそのイベントに大希(Gt.Vo.常田大希)がライブがでてその日が全部のはじまりっすね。 一緒に物を作ってる過程で徐々に3人で集まるのが増えて今のPERIMETRONの核ができた感じです。そこから他のバンドメンバーとであったりして周りにいる人が増えていきましたね。

―― King Gnuチームとは、いつもどのように作品づくりを進めていくのでしょうか?

OSRIN : 基本的には大希とシュウとブレストして決めることが多かったですかね。誰かが楽曲にあうPLANを立てて、その中でイメージを膨らませて演出を詰めていきます。

―― 今までのKing Gnuのミュージックビデオの中で共通項やこだわりなどありますか?

OSRIN : 共通項はむしろ作らないように考えていて、ミュージックビデオ全部並べてみたときにちゃんとバラついているかを結構大事にしてます。良い意味でどうやって視聴者を裏切るかは意識してますね。どんなのが来るかワクワクしてもらいたいのものあるし。

―― OSRINさんから見たKing Gnuは、ひとことで言うとどんなバンドでしょうか?

OSRIN : 飽きないバンドですね。 LIVEに行った数とかわかんないくらいなんですが、毎回違う見所を作ってくるというか。生感がすごくあるというか。付き合いも長いので偏ってるかもしれないですが……。

―― OSRINさんから見たPERIMETRONは、ひとことで言うとどんなチームでしょうか?

OSRIN : キメラっぽいです。見てきたカルチャーが違うメンツが別の角度でものづくりしてて、その混じり方でいろんなもんにチャレンジできるっていうのが楽しいですね。

King Gnu / ディレクター OSRIN・プロデューサー 佐々木集(PERIMETRON) Photo by 田中 聖太郎

「白日」について

―― 楽曲の第一印象はいかがでしたか?

OSRIN : うわ、難しいの来たなってのが第一印象でした。ミュージックビデオ作る上でJ-POPの曲の構成があんまり得意じゃなくて。King Gnuの楽曲はいっつも難しいっすけど。「白日」は特に感じました。

―― 一番最初に思い浮かんだイメージはなんでしたか

OSRIN : イメージはなかったですね。今までイメージしたアイデアに細かいこだわりを詰め込む作り方をしてきたんですが、今回は潔く演奏だけのもやってみるかって感じで組み立て始めました。

―― 「白日」のミュージックビデオのテーマはありましたか?

OSRIN : バンドメンバー本来の力ですかね。ここまで被写体としてメンバーに頼ろうと思ったことがなかったので、演奏しているだけのミュージックビデオってのは自分的にはけっこうドキドキでした。

―― 演出で一番こだわったポイントはどんなところでしょうか?

OSRIN : 白黒の質感にこだわりました。初めて白黒にしたのですが奥が深かったです。

―― ミュージックビデオ制作にあたりメンバーからのアイデアや熱い激論などありましたか?

OSRIN : 「白日」に限っては特にないですね。あるとしたらサトル(Vo.Key. 井口理)のスタイリングだったりビジュアルに関して、1番自然体になれるのが今回からはいいんじゃないかみたいな話はありましたね。

最後に

―― ミュージックビデオ制作の醍醐味を教えてください。

OSRIN : 結局は楽曲ベースで映像の印象を構築をしていくんですが、似たようなもの作りたくないのもあって、あの手この手を試せるのは醍醐味ですね。自分がやるのはクライアントワーク感もないんで自由にやらせてもらってます。

―― 今後挑戦したい映像や演出などはありますか?

OSRIN : スケールのでかいSFやりたいですね、みててワクワクするやつ。演出の幅広げるために、仕掛けをつくって独特なカメラワークとかで表現するのはチャレンジしたいです。

―― 最後に、MTV VMAJ 2019「Best Video of the Year」受賞の感想をお願いします!

OSRIN : この度は、栄えある賞にお選びいただき、誠にありがとうございます。身に余る光栄です。正直なところ自分がってよりはKing Gnuおめでと!!ってのが最初の感想でした。ずっとやってきたチームの作品でこの賞をいただけたこと大変嬉しく感じています。

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